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財務分析

~Diluted EPS (Diluted Earnings Per Share)~

 ダイルーティッド・アーニングス・パー・シェアと読み、希薄化後一株当たり利益 と訳されます。

 企業は、転換社債やストック・オプションのように、株式数が増加する可能性のある金融商品を発行することがあります。もし、転換社債が転換されたり、ストック・オプションが行使されれば、株式数が増えるので、一株当たり利益は低下します。これを希薄化(dilution)と呼びます。
 希薄化の可能性がある場合、企業は通常のEPS(基本的EPSと呼ぶこともあります)の他に、株式数が増加したと仮定して計算される希薄化後EPSを公表しなくてはなりません。なお、株式数が減少する可能性もありますが、このような逆希薄化(anti-dilution)の公表は求められません。

◆希薄化をもたらす可能性のある金融商品の例

  ・ストック・オプション
・ワラント(新株予約権)
・転換社債
・転換優先株式

 希薄化EPSの計算方法は次のように2種類あります。

1. 自己株式法
 ストック・オプションやワラントが存在する場合は、期首(期中発行の場合は発行日)に権利が行使されたと仮定します。権利行使により新たに発行する株式数から、それにより会社が受け取る現金で自社株式を購入すると仮定して、増加する株式数を計算します。したがって、権利行使価格が株価よりも低い場合に希薄化が生じます。
 例えば、ストック・オプションが1株10,000円で1,000株購入可能とします。期中株価が25,000円であったとします。すると、オプション行使により、10,000円×1,000株=10,000,000円が手に入るので、これで自社株式を購入するとなると、10,000,000 ÷25,000円=400株が購入できることになります。
 したがって、株式増加数は1,000株-400株=600株と計算されます。

2. みなし転換法
 転換社債や転換優先株式が存在する場合は、期首(期中発行の場合は発行日)に転換されたと仮定します。
 注意が必要なのは、転換されたと仮定した場合、分子の額が増加する点です。例えば、転換社債の場合は、転換されれば利息を支払う必要がなくなるので、当期純利益に社債利息×(1-税率)を足し戻します。転換優先株式の場合は、当期純利益から優先配当を引きましたが、これを引く必要がなくなります。
 もしある金融商品を入れた結果、基本的EPSより値が高くなったとすれば、逆希薄化ということで、その商品は希薄化EPSの計算から除外することになります。