
~収益性分析 (Profitability analysis) とは~
収益性分析とは
収益性分析とは、会社が集めた資金をどれだけ効率的に運用して利益に結び付けているか、を分析することです。
会社は、銀行や株主から資金を集めます。そして、利益を生み出すために、その資金を様々なことに使います。その使い方が上手ければ利益は大きくなりますが、下手な使い方をすると損をします。
ある会社の株を買う場面を想像してみて下さい。その時、もしその会社が損をするようなお金の使い方をしていたら、あなたは株を買うのをやめるでしょう。逆に、上手にお金を使って利益をあげていれば、あなたはその会社の株を買うでしょう。
とはいえ、その会社のお金の使い方が上手なのか下手なのか、どうすれば知ることができるでしょうか。それが分からなければ、判断することができません。そんな時に役立つのが、収益性分析です。
資本利益率
お金の使い方が上手か下手かを見分ける一番わかりやすい方法は、原因と結果を比較することです。会社にあてはめれば、集めた資金(原因)と、生み出した利益(結果)を比べてみることです。
会社が集めた資金のことを、資本と言います。そして、資本からどれくらいの利益を生み出しているかは、資本利益率という%で見ることができます。この資本利益率は、次の式で計算します。
資本利益率 |
= | 利益 | |
| 資本 |
例えば、100の資本で30の利益をあげているA社と、400の資本で40の利益をあげているB社があるとします。この両社の資本利益利率は、次のようになります。
A社 |
= | 30 | = | 30% | |
| 100 |
B社 |
= | 40 | = | 10% | |
| 400 |
これにより、A社は集めた資金を30%増やし、B社は10%増やした、ということが分かります。
単純に利益の大きさだけを比べると、B社の方が儲けているように見えます。ところが、資本利益率で比べると、A社の方が少ない資金で効率よく儲けていることが分かります。仮に、この業界の資本利益率の平均が20%だったとすると、A社はお金の使い方が上手な会社、B社は下手な会社と言うことができます。
もちろん、現実には、資本利益率だけでお金の使い方の上手下手を判断することはできません。しかし、一つの判断材料として、とても有効な指標です。
資本や利益にはいろいろな種類があります。そのため、どの種類の資本や利益を使うかで、資本利益率は違ってきます。
*資本利益率を表す指標
BEP ratio(ビー・イー・ピー・レイシオ)
ROA(総資産利益率)
ROE(純資産利益率)
売上高利益率と資本回転率
会社の儲けを表す利益は、売上を上げることで生まれます。その売上は、資本をいろいろなことに使うことで生み出されます。そこで、この利益・売上・資本の関係を分析することで、会社の儲ける力をより詳しく知ることができます。
それは、下のように資本利益率の式を分解することで表します。
資本利益率 |
= | 利益 | = | ① | 利益 | × | ② | 売上 | = | 10% | |
| 資本 | 売上 | 資本 |
ここで、①を売上高利益率、②を資本回転率といいます。
利益は、売上高から従業員の給料や店舗の家賃といった、様々なコストを差し引いた金額です。よって、売上高利益率をみることで、会社がどれくらい効率よく儲けているか、より詳しく分析することができます。
一方、会社は集めた資本を使って、商品や原料、機械などの資産を手に入れます。そして、資産を使って売上をあげ、また資産を取得して売上をあげるというサイクルを繰り返します。資本回転率は、このサイクルをどれくらい繰り返しているかを表します。当然、回転率が高ければ高いほど、効率よく資金を運用しているということが言えます。
*売上高利益率を表す指標
Gross profit margin(売上総利益率)
Net income margin(売上純利益率)
*資本回転率を表す指標
Total assets turnover ratio(総資産回転率)
Inventory turnover ratio(棚卸資産回転率)
Receivables turnover ratio(売掛債権回転率)